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幻月 3 


連日更新。まぁ珍しい、嵐になるかも、って来てんじゃん台風!(爆)
皆様もどうかご注意を~。

ところでオクセジャで極悪嫁を演じたチョン・ユミとゆうちょっと田中麗奈っポイ系の女優さん、先日ナニゲに見始めた『イニョプの道』で、今度はオ・ジホを相手にヒロインを演じてましたヨ!
これまたゾクゾクするほどプライドの高い高慢ちきな両班のお嬢様で、そっからどーんと奴婢に身分を落とされてなんやかんや、っていう、まるで小公女セーラのような役どころ(笑)なかなか見応えのありそうなドラマです。
ピノキオが終わってしまい腑抜け状態のあまるでしたが、早速録画リストに追加しちゃいました。るる~ん。
もうすぐゆちょの「匂いを見る少女」がKNTVで、ミニョンちゃん出演の「ヒーラー」が衛星劇場で始まるし、こちらも楽しみ。
面白かったらまたここで騒いでると思いますので、その節はよろしくです。(何をだ)


****************************************

「まったく、そんな楽しいことになってるなら、真っ先に教えてくれなきゃ。水くさいな」

その晩、ヨンハによって雲従街の居酒屋に半ば強制的に連れて来られたソンジュンは、ヨンハとジェシン、二人の舎兄を前に事のいきさつを報告させられる羽目に至っていた。
チェガが成均館に押しかけて来た日はユニを先に帰すようにしているので、彼女は当然ながらこの場にはいない。いつも起きて待っている(のか、それを口実に筆写の仕事をしているのか甚だ怪しいが)ユニのことを考えると一刻も早く帰りたいソンジュンだったが、ヨンハの好奇心にキラキラした目を見るなり、それは早々に諦めた。
深い溜め息とともに、ソンジュンは言った。

「先輩はそうやって面白がるから、敢えて言わなかったんです」

「それで?」と徳利の酒を盃に注ぎながら、ジェシンが問う。

「今日は何の勝負だったんだ?」

苦虫を噛み潰したような顔で、ソンジュンは答えた。

「投壺〈トゥホ〉でした」

ぶはっ、とヨンハが呑みかけていた酒を吹き出した。

「そんなもんまでやってんのか。そのうち双六とか持ち出して来るんじゃないだろうな」
「有り得るな」

ジェシンまでが、そんなことを言ってくつくつと笑っている。

「付き合わされるこちらの身にもなってください。笑い事ではないんですから」

憮然とするソンジュンをまあまあ、と宥めてから、ヨンハは言った。

「けどさ、そのパク・チェガって奴はスウォルに惚れてて、キム・ユンシクを恋敵だと思ってるんだろ?お前がとっとと負けて、女は譲る、って言ってやったら、万事収まるんじゃないか?お前にとってもその方がいいだろう」
「そんなことはわかってます」
「ならどうしてそうしない」

ソンジュンは僅かに居住まいを正すと、言った。

「動機は何であれ、彼は“キム・ユンシク”に真剣に勝負を挑んできているんです。ならばこちらも真剣に、全力で迎え撃つのが男同士の礼儀というものでしょう。手を抜くのは、相手を侮辱するのと同じことです」

盃を手にしたまま、ヨンハの目がぱちぱちと瞬く。

「……お前がユンシクだってウソついてる時点で、既に礼には全力で反してんじゃないかと思うんだが」

ふいと視線を逸らし、ソンジュンはうそぶいた。

「僕は『男同士の礼儀』と言ったんです。パク・チェガはあくまで男であるキム・ユンシクに決闘を申し込んだ。しかし実際には彼女は女人ですから、決闘そのものが成立しない。といって、真実を話すことはできない。であれば、代わりに僕が相手をするのが妥当でしょう」

ヨンハはほとほと感心したように嘆息した。

「凄いな。お前が言うと詭弁も正論に聞こえる」
「何とでも言ってください」

喉が乾いたので、ソンジュンは仕方なく目の前にある盃を煽った。胸が灼けつく感覚に、思わず顔を顰める。
ヨンハに指摘されずとも、わかってはいるのだ。自分が、道理にかなわない、馬鹿なことをやっているということは。ユニが絡むと、いつもこうだ。咄嗟の判断力が鈍り、つい衝動的に行動してしまう。

「忘れてたよ。お前もパク・チェガに負けず劣らず面倒臭い男だったな。いっそ奴とそれで勝負しろ」

苦笑しながら からかうヨンハの横で、ジェシンは腕を組み、深く頷いている。

「いや、こいつの言うことはもっともだ。男同士の勝負は常に真剣でなくちゃならん。わざと負けるなんざ、もってのほかだ」

表情を和らげたソンジュンが徳利を持ち上げ、ジェシンの盃に注ぐ。

「コロ先輩ならそう言ってくれると思ってました」

珍しく意見の一致を見た二人に、ヨンハは「暑苦しい連中だなーもう」とこれ見よがしに扇子をひらひらさせた。



*   *   *


ソンジュンが自宅に戻ると、案の定、内棟のユニの部屋にはまだ明かりが灯っていた。
扉の外から声を掛けてみるが、返事はない。そっと開けて中を伺うと、奥の文机に突っ伏して眠っているユニの姿が見えた。

その横に跪き、ユニ、と軽く肩を揺すってみる。

「んぅ……」

小さく唸った鼻に、皺が寄った。

「ちゃんと布団で寝ないと、風邪を引くぞ」

とろんと開いた目がようやっと焦点を結んで、ソンジュンを見上げた。

「イ・ソンジュン……今帰ったの……?」
「ああ。先に寝てていいって言ったのに、また仕事してたのか?」
「うん……だって、あなたが私の代わりにチェソンの兄上と勝負してるのに、私だけ寝るわけにはいかないじゃない。……今は、寝てたけど」

きまり悪げに目を伏せて、そんな可愛らしいことを言う。くす、とソンジュンは笑って、彼女の顎についた墨を親指で拭ってやった。

「今夜は、先輩たちの酒に付き合わされて遅くなった。すまない」
「ううん。いろいろ訊かれたんでしょう?今度のこと」
「ああ。結局、酒の肴にされただけだったけど」

笠の紐を解いて脱ぎ、傍らに置く。胡座をかいて座ると、ユニが掬い上げるようにこちらを見て訊いた。

「勝敗は?またあなたが勝ったの?」
「当然だ。自慢するわけじゃないが、圧勝だった」

そっか、と言って、ユニは何事か考えるようにふと黙り込んだ。

「どうかしたのか?」
「うん……あの、ね」

何やら言いづらそうに、言葉を濁す。

「その、スウォルのこと……なんだけど」

ぴくりと、ソンジュンの眉が反応した。



つづく
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2015/07/17 Fri. 18:36 [edit]

category: 幻月

thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

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