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心宿 3 

あけましておめでとうございます~。ブログだけはスローライフを満喫している(爆)あまるです。
こんなに不義理しているにも拘わらず、年末年始、ここのコメント欄やメールで皆様からご丁寧なご挨拶をいただき、大変恐縮しております。ありがとうございました。
結局、この休みは実家に帰ったりしてなかなか時間がとれなかったので、これから少しずつお返事しますね~。
いつ見捨てられてもしょーがない更新ペースではありますが、本年もあつかましく(^^ゞよろしくお願いいたします。

さて、新年イッパツ目は書いた本人も話の筋を忘れそうになっていたソンス番外編の続きです。
次回は例によってモヤモヤいぢいぢするソンジュンを新年にふさわしくねちっこく書く所存です(^^)
下のリンクからどうぞ~。


*****************************

反射的に、両手でソンジュンの胸を押しやって、身体を離した。木の陰から山道の方を伺うと、左右に揺れる灯籠の頼りない明かりの中、道袍を纏い、一見して両班とわかる三人の男たちがこちらへ向かって歩いてくるのが見えた。

来た、とユニが声を出さずに口だけ動かしてソンジュンを手招きすると、彼はユニに身を寄せ、冷え冷えとした声音で、言った。

「ソン・ドンヘ、チェ・ジェソク、キム・ソンテク」
「すごい、もう新入生の名前覚えてるの?」

ユニが感心してそう言うと、ソンジュンは当然だと言わんばかりに顎をそびやかした。

「ああ。だがきみは、覚える必要はない」

ぼきり、と何やら不穏な音がして、ユニは息を飲んだ。ジェシンの手がそんな音をたてることは多々あったが、まさかソンジュンのしなやかな指から同じものを聞くことがあろうとは。

「───彼らを今すぐ、この世から抹殺してやる」

え、とユニが訊き返す暇もなく、ソンジュンは彼女の脇をすり抜け、さっさと山道の方へと歩いて行く。
草むらに足をとられながら慌てて後を追ったが、ユニが追いついたときには、三人の儒生たちは既にソンジュンに行く手を塞がれてしまっていた。

「……だ、誰だ?」

儒生の一人が、少しばかり怯えた様子で誰何しながら、手にした灯籠を掲げる。

「よくここまで来れたな。君たちはなかなか優秀だ」

低く、抑揚のない声が暗い山道に響いた。灯籠の明かりに浮かび上がった端正な貴公子の姿に、儒生たちが揃って ひっ、と声を上げる。

「カ、カカカ、カラン先輩……!」

彼らにとっては、幽霊の方が余程マシだったかもしれない。目の前にいるのがイ・ソンジュンだと判った途端、儒生たちはかちかちと歯を鳴らして互いをひしと抱きしめ合った。
彼が成均館の陰の掌議と呼ばれていることは、既にして新入生たちの耳にも入っているらしい。ジェシンに睨まれたときとさして変わらない彼らの反応に、ユニはやれやれと天を仰いだ。

「褒めてやりたいところだが、今の僕はすこぶる機嫌が悪い」

ソンジュンの眉尻は怒りにひくついている。彼の美貌が憤怒に歪む様は、強面がそうなるよりもむしろ恐ろしい。
しかも彼はああ見えて武芸も達者なのだ。数では勝るとはいえ、見るからにひ弱そうなあの新入生たちでは、ひとたまりもないだろう。まったく、新榜礼で暴力沙汰なんて冗談じゃない。

「イ・ソンジュン、待っ……」

ユニが山道に出ようと一歩、踏み出したときだった。
そこにあった石にずるんと足元を持っていかれ、身体が大きく傾く。

「キム・ユンシク!」

小さな悲鳴とともに斜面を転がっていくユニを、ソンジュンが血相を変えて追いかける。
後には、何が起きたのかわからぬまま呆然と立ちすくむ三人の儒生たちだけが、残されたのだった。


*   *   *


「きみのそそっかしさには毎度感心する」

溜め息混じりにそう言って、ソンジュンはユニの泥まみれの足首を軽く押さえた。あっ、と小さく声を上げて顔を顰めるユニを見、今度は深々と息を吐き出す。

「大したものだ。まさに名人芸だな」
「……もう、わかったってば」

げんなりして、ユニはソンジュンの眉間に刻まれた縦皺を上目遣いにちらりと見た。

「歩けそうか?」

たぶん、と言ってソンジュンの肩に手をかけ、立ち上がろうとするのだが、途端に激痛が走り、情けなく座り込む羽目になる。

「あのー……テムル先輩、大丈夫ですか……?」

上の山道の方から、笠を被った三つの頭がこちらを覗いている。ソンジュンは彼らを見もせずにユニの足首に触れ、具合を確かめながら言った。

「足を捻ったらしい。彼は僕が連れて帰るから、君らは任務を遂行しろ」

え、いいんですか、と儒生たちは戸惑ったような声で互いの顔を見合わせている。ソンジュンは明らかに苛立った様子で彼らを振り仰ぐと、言った。

「ぐずぐずするな。さっさと行け!」

三つの頭は、ソンジュンの鋭い声に一瞬、飛び上がったかと思うと素早く引っ込んだ。山道の砂利を踏む慌ただしい足音が、灯籠の明かりを連れて遠ざかって行く。やがて、草むらに座り込むユニとソンジュンの周囲には再び、しんとした静寂が訪れた。

「……ごめん」

ソンジュンに向かい、ユニはしゅんとして、言った。新入生たちはほどなく、祠の中の鍮尺を見つけるだろう。
結局、足を引っ張ることになってしまった。
かつてイ・ソンジュンが唯一、敗北を喫した新榜礼。雪辱を晴らすつもりが、これではいっそう先輩たちに面白おかしく言われかねない。新榜礼は天才イ・ソンジュンの鬼門だとか、なんとか。

「勝負なんて、別にどうだっていい」

ソンジュンは素っ気無くそう言うと、屈みこんだままの姿勢で、ユニに背中を向けた。そうと察したユニは慌てて言った。

「い、いいよ。肩だけ貸してくれたら、歩けるから」

じろりと、不機嫌な目が肩越しにユニを睨む。

「無理して歩いて酷くなったらどうするんだ。いいから、ほら」

促され、ユニは躊躇いつつソンジュンの肩に後ろから両腕を回した。背中にしがみつく格好になったユニの両足を、ソンジュンが抱える。勢いをつけて立ち上がると、視界が急に広くなった。

(……こんな、感じなんだ)

ソンジュンがいつも見ている、目の高さ。
なんとなく嬉しくなって、ユニはほとんど無意識に、ソンジュンの肩をきゅっと抱き締めた。




つづく。

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2015/01/03 Sat. 18:50 [edit]

category: 心宿

thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

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コメント

Pmami さま

ご無沙汰しております~

24日の福岡!参戦されたのね~いいな~いいな~←まだ言ってる
福岡も楽しんでいただけたようで地元のワタクシとしては嬉しい限りです(^^)
そうそう、九州とはいえけっこう寒いんですヨ。同じ九州でも宮崎とか鹿児島ほど南国的なあったかさとか雰囲気は福岡には無いですね~確かに。
いやでも、北海道ほどではないと思う……と、今朝の雪まつりのニュース見て思いますた(笑)
(関係ないけど「とくダネ!」の小倉キャスターの梅津アナの扱いってどーしてあんなに雑なんだろ)

インフル、伝染ったりしませんでしたか~。今年は大流行中らしいから気をつけなきゃですね!

あまる #- | URL
2015/02/05 16:15 | edit

*っほさま

亀過ぎるレスですみません(^^ゞ

わざわざの読み直し、感謝です。つーか、読み直ししないとすでにわかんないですよね……このペース。
まったくもって申し訳ない……(^^ゞ

ソンジュンは欲望のカタマリですけど(笑)彼なりに我慢はしてるんでしょーね~きっと。
ユニがひろーいココロで受けとめてくれることを願います(^^)
いやもう、代われるものなら代わりたい。ワタシならいつでもどんと来いですワ。むしろ逆に襲う(爆)

>以前とある料亭でお客さんが料理を催促したら、女将が「待つのもご馳走」と微笑みながら言いました。

カッコイイ女将さんですね~。ワタシもこう見えて(笑)せっかちな方なので、こんなこと言われたら全く反論できないですね。ワタシもおとなしく待ちます←お前が待ってどうする
ほんとにもうこんなブログ、覗いてくださるだけでありがたいとしか言えません(T_T)
温かいお言葉、胸に沁みます。ありがとうございます~

あまる #- | URL
2015/02/05 15:59 | edit

*ーちゃんさま

まだ来てくださってることを祈って(^^ゞ
コメントありがとうございますm(_ _)m

こちらこそわざわざお越しくださってる皆様には申し訳ない更新ペースですが、よろしくお願いします。
ユニソンのラブラブはワタクシには活力剤ですから~(笑)

あまる #- | URL
2015/02/05 15:58 | edit

あまるさん お久しぶりです(^^)
あまるさんも福岡のライブ、楽しまれたようですね 私も福岡の2日目のライブに行ったんですよ〜♡♡♡
ライブはもちろん楽しかったのですが初めての福岡も楽しかったです。水炊きも美味しかったし太宰府天満宮もステキでしたが、なにげに行った福岡の博物館が結構楽しかったです(^^) 可愛いツリーユチョン♡も見たし福岡も楽しかったしで満喫の福岡でした。でも福岡って以外と寒いのねって思いました。なんかあったか南国のイメージだったもので(^◇^;) でも千歳に着いたら やっぱ北海道 サムって思いましたけどね(*_*) 12月はJYJに嵐にBIGBANGのライブで忙しかった分、今月は疲れも出まして ふ抜けな日々を過ごしてます(ーー;)それなのに息子のヤロウがインフルエンザにかかりやがって煩わしい(¬_¬)
まっ そんな私的なことはさておき、今年もあまるさんが楽しくブログライフ続けてくださると嬉しいです(^^)
今年もハンサムソンジュン君お待ちしてます♡

Pmami #- | URL
2015/01/08 23:17 | edit

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# | 
2015/01/05 13:42 | edit

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# | 
2015/01/03 23:01 | edit

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