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蛍火 1 

本日の更新はソンスの番外編です。
前後編、くらいで終わる予定。




***********************************



その日、下色掌の雑務で少し遅れて帰宅したソンジュンは、内棟のユニの部屋の方から明るい笑い声が聞こえてくるのにふと眉を潜めた。

「誰か、来ているのか?」

迎えに出たスンドルが、にこにこと答える。

「はい、南山村の奥様が、ついさっき来られてお通ししたばかりです」
「お義母上が?」

それはすぐにご挨拶せねば、とソンジュンは荷物をスンドルに預け、大急ぎで着替えを済ませると内棟へと向かった。
部屋に入ると、ユニと母が笑顔で彼を迎えた。
家族といるときのユニは普段より一層くつろいで、表情も明るい。
そんな彼女を見るのはソンジュンにとっても嬉しいことだった。

「ご無沙汰しております、義母上」

挨拶を済ませたソンジュンがにこやかにそう言うと、母はちょっとからかうような笑みを浮かべた。

「本当にね。前の帰宅日に娘の顔が見られなかったから、我慢できなくてつい来てしまいましたよ」

ソンジュンの額に、たちまち冷汗が浮かぶ。この間の帰宅日は、ほとんどソンジュンの策略でユニを実家に帰さなかったようなものだから、母にそう言われると一言もない。彼は網巾の上から汗を拭いながら、「これは……申し訳ありません」とひたすら恐縮した。
すると母はユニと含みのある視線を交わし合い、同時にぷっと吹き出した。

「お母様の冗談だから気にしないで。今日は親戚の法事があって近くまで来たから、寄ってくれただけよ」

くすくす笑いながらそう言うユニに、ソンジュンは戸惑いながらもほっとして、言った。

「ユンシク君は元気ですか?一緒にお連れくださればよかったのに」
「それが、誘ってはみたのだけど、ユニが成均館にいる間は、なるべく自分は人の目につかないようにした方がいいだろうって」

母の言葉に、ユニは僅かに表情を曇らせ、俯いた。

「……あの子にはいつも気を遣わせて、申し訳ないわ。体調も良くなったから、外に出たいでしょうに」

膝の上に重ねたユニの手を、ソンジュンがそっと握る。束の間、互いに労わるような眼差しで見つめ合っていた二人だったが、母の小さな咳払いで慌てて居住まいを正した。

「さて、あなたたちの新しい住まいも見たことだし、私はそろそろおいとましますよ」
「そんな、折角いらしたのですから、今日は泊まっていかれては」

引き留めるソンジュンに、母は ふふ、と笑って、言った。

「有難いけれど遠慮しておきます。野暮な真似をしてまたユニを帰して貰えなくなると困りますからね」
「お、お母様ったら」

何もかもお見通しの母に、ソンジュンは言葉もなく赤面するばかりだった。


*   *   *


「きみの性格は、お義父上に似たんだろうと思っていたが、どうも思い違いだったようだ」

夜。筆写をしているユニを、夜具に横たわり頬杖をついてじっと眺めていたソンジュンが、ふいに言った。

「どういうこと?」と、筆を運ぶ手を休めて、ユニが尋ねる。

「僕らはまだ婚礼前の身だ。きみと一緒に住むことを決めたとき、お義母上の猛反対は覚悟の上だった。僕としては座り込みしてでも、わかってもらえるまで頭を下げるつもりだったんだ。なのにあんなにあっさりお許しくださるとは、正直驚いたよ」
「私に似て、お母様も豪胆だって言いたいのね?」

返事の代わりに、ソンジュンは悪戯っぽく笑った。その笑みに誘われるように、ユニは筆を置くとソンジュンの隣に身を寄せて横たわった。甲虫の羽のような薄い夜着に、彼女の素肌がほんのりと透けて見え、妙に艶っぽい。
ソンジュンはそのほっそりとした二の腕に手を這わせた。
ユニは心地良さそうに目を伏せ、言った。

「だってお母様は、老論だった実家の反対を押し切って、南人のお父様と駆け落ちした人だもの。婚礼なんて儀式にはもともとこだわりがないし、きっと、反対しても無駄だってわかってたんじゃない?」

「あのお義母上が?」とソンジュンは驚いて目を丸くした。

「それにたぶん、お母様はあなたを信じてるの。私があなたを信じてるのと同じくらい」

そう言って微笑むユニがたまらなく愛しく、ソンジュンは彼女に顔を寄せ、唇を重ねた。
柔らかな感触と香りはすぐにソンジュンの中に火をつけ、それはたちまちのうちに勢いを増す。
身体の熱さに急き立てられるように白い上衣の結び紐を解いたソンジュンの手を、ユニがふわりと握った。

「ね、旦那様〈ソバンニム〉」

甘い声にぞくりとして、思わず手を止める。

「次の帰宅日は、南山の実家に行かせて。私のせいで家に閉じこもってなきゃならないユンシクが可哀想で。せめてお休みの日くらい、話し相手になってやりたいの」
「もちろん、構わない。僕も彼には申し訳ないと思ってるし……」

言いかけたソンジュンは、ふとあることを思いつき、にっこりと笑った。そしてまたいそいそと、ユニの夜着を脱がし始める。

「イ・ソンジュン」

ユニの声が、急に尖った。

「その顔。また何か企んでるわね?」

え、とソンジュンの笑顔が固まる。その頬を両手でびたんと挟んで、ユニは迫った。

「話しなさい!今すぐ!」
「ダメ。まだ内緒。きみのびっくりした顔が見たい」
「もう!話してくれなきゃ、今夜はお預けをくらうことになるわよ!それでもいいの?」

一瞬怯んだソンジュンに、ユニはぷいと背中を向けた。だが不屈の男ソンジュンがそれで諦めるはずもなかった。
彼はユニの腰を後ろからぐっと引き寄せ、すっかり準備万端の“アレ”を押し付けると、彼女の耳元に熱っぽく囁いた。

「わかった。きみの好きにするといい。どこまで我慢できるか知らないけど」

今度はユニの顔が固まる番だった。この場合、“好きにする”のは、正しくはユニではなく、ソンジュンの方だった。

「え?あ、ちょっと、なに……そんな、ダメだったら。も……ああ……っ!」


静かな部屋に、衣擦れの音と、時折混じる溜息のような声が響く。



その晩、ユニの辛抱がどこまでもったかは、定かではない。






つづく。




******************************

なんかウチの妄想拍手ページみたいなオチになりましたがご容赦くださいm(_ _)m






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2013/09/25 Wed. 10:28 [edit]

category: 蛍火

thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

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コメント

Re: す*さま

ワタシも女の子が「ソバンニム」って呼んでるの聞くと、なんか可愛くてきゅんときます(笑)
今回のソンジュン、呼ばれたはいいけど即呼び捨てにされてますが(^^ゞ
でも「イ・ソンジュン」って言うときタコ口になるのもナニゲに可愛くて個人的には好きかも。

そうそう、原作でユニが「佳郎兄上」(←これって、「カランヒョン」とかって呼んでるのカシラ)
って呼ぶのを、ソンジュンがいちいち嫌がるとこがワタシもツボです(*・ω・*)
「阿郎」もなんか色っぽくてソンジュンは好きだろうけど(笑)原作のユニはともかく、ドラマのユニが言ってるとこはちょっと想像できないかなぁ。やっぱ「ワンソバン」(笑)

日本語にも「姉貴」とか「兄貴」とかありますけど、これって今どき男子でも使いませんからねぇ。
「兄さん」「姐さん」もなんか芸人みたいだし……(笑)
アチラのドラマで「オッパって呼んで」「え~?」みたいな男女のやりとりがよくありますが、ああいうの見るとちょっと羨ましい(^^)

あまる #- | URL
2013/09/28 07:32 | edit

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# | 
2013/09/28 00:06 | edit

Re: ク**ムパ**さま

ソンジュンの企みなんて、まーヨンハに比べたらカワイイもんですよね~(笑)
単にユニの反応を見て(*´▽`*)モエッってなりたいだけの男ですから。

妄想拍手ページ、楽しんでいただけてるよーで嬉しいです。
今回のラスト、尊経閣のやつとちょっと被ってるかな~と(^^ゞ
ソンジュンがユニにどんなことしてるかは、各自今世紀最大にエロいソンジュンを妄想していただければそれが正解です!←人任せ

あまる #- | URL
2013/09/27 01:01 | edit

Re: 夢*さま

「お預け!」なんて言いつつ、それですんなり諦められてもちょっとがっかりですものね~。
決して諦めない男ソンジュンですから(笑)
ユニは我慢なんてする暇もなく超絶テクで瞬殺されちゃったに違いありません!(爆)

あまる #- | URL
2013/09/27 00:45 | edit

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# | 
2013/09/26 09:24 | edit

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2013/09/26 02:03 | edit

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