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休日 

本日はソンスの番外編です。
実は諦めていなかったソンジュンのとある願望のおはなし(笑)
この男、ユニとしたいあれやこれやを陰でこそっとリストアップとかしてそうな気がする……(爆)

********************************


その日、ユニは朝からむくれていた。
月に二度しかない貴重な帰宅日だというのに、ソンジュンが何の相談もなく南山村のユニの実家にスンドルを使いに出したためである。
ソンジュンが、山のような土産や薬とともにスンドルに託した伝言はというと。

“ユニ嬢は本日は帰宅いたしません”

「こんな勝手なことってある?」

ユニは目を三角にして、文机で書を開いているソンジュンに詰め寄った。

「私に一言も声を掛けずに、スンドルを行かせるなんて。夫は、妻の都合は無視していいものなの?」
「声なら掛けた」

ソンジュンは素知らぬ顔で書をめくりながら答える。

「ウソ。聞いてない、そんなの」
「“僕は今度の帰宅日は、北村〈プクチョン〉の実家には行かないから”ときみに言った」
「それで?」
「だからそういうことだ」
「全然意味がわかんないんですけど」

ソンジュンはぱたんと書を閉じると、膝をずらしてユニに向き直った。

「今日は僕らがこの家に越してきて初めての休暇だ。夫である僕が実家に帰らないと言ったら、妻であるきみもそうすると思うのが当然だろう」

それはそうかもしれないけど、と言いかけてユニは はっとした。

「ちょっと待って。貴方がそれを私に言ったのって……」

確か尊経閣だ。翌日は講経〈カンギョン〉の試験で、経本を暗記するのに必死になっていて。
やられた、とユニは思った。
この男は、初めからユニが右から左に聞き流してくれる時と場所と状況を選んで、わざわざ話を切り出したのだ。
何かに気をとられているときの粗忽さ加減では、母からお墨付きを貰っているユニである。暗記に集中しているときに、そんな回りくどい言い方をされたって、「あ、そうなんだ」ですませるに決まっている。
さすがはイ・ソンジュンというか何というか。この周到さには怒りを通り越して感心してしまう。
思わず嘆息したユニに態度の軟化を見てとったのか、ソンジュンはユニの手首を掴んで自分の方に引き寄せた。倒れこんできた彼女の身体にするりと両腕を巻き付けながら、耳元に囁く。

「せっかく丸一日一緒にいられるのに、実家に帰ったり喧嘩したりしてるのはもったいないと思わないか?」
「……やっぱり、計画的犯行だったんだ」

普通に、今度の帰宅日は二人で過ごそうと言えばいいのに。相変わらず素直じゃない。

「そろそろ自覚するべきだ。きみは女人の格好をするだけで僕を誘ってるってこと」

チマの裾をたくし上げながら、熱っぽい声でそんなことを言う。
ユニは慌てて、下穿きの中に潜り込んでくるソンジュンの手を押しのけた。

「だめだったら。まだ日も高いのに、こんな……」
「何も聞こえないな」
「もおっ!だったら、耳掃除でもすれば?」

ユニの身体の上を悪戯に動き回っていたソンジュンの手が、ぴたりと止まる。

「耳掃除?」

彼の顔に、満面の笑みが広がった。

「それはいい。じゃあそうしよう」

───何か、余計なこと言っちゃった……かも。

つられてなんとなく笑いながらも、そんな心配を拭い切れないユニだった。


*   *   *


ややあって。
二人の姿は、内棟〈アンチェ〉の縁側にあった。
正座するユニと、その膝を枕に横になっているソンジュンの頬に、青葉の匂いを含んだ初夏の風が吹きすぎてゆく。
ソンジュンの頭を膝に乗せて耳掻きをしてやりながら、ユニはなんとも言えず穏やかな気持ちを感じていた。
こうしていると、彼と床を共にしているときよりも、彼の身支度を手伝っているときよりも、彼の妻であることを実感する。
もちろん、正式な祝言はまだだし、今はいつ挙げられるのかもわからない状況だが、こんな風に二人、夫婦になれる場所を作ってくれたソンジュンに、ユニは今さらではあるが感謝するのだった。

綺麗な稜線を描くソンジュンの頬と、そこから覗く長い睫毛に目を落とし、ユニは彼に声を掛けた。

「じゃあ、今度は反対側ね」

ああ、と言って、ソンジュンはそのままくるりと身体の向きを変えた。
途端に、ユニは焦ってしまった。

「えっと……あの、イ・ソンジュン?」
「なに?」
「向きが、ちょっと違うんじゃないかな」

それまで、寝転がって庭先を見ていたソンジュンの顔は、今は完全にユニの身体の方を向いている。

「今度はこっちの耳だろう?」
「そうじゃなくて、顔の向きが……」
「どうして」
「やり辛い。すごく」
「僕はこの方がいい。動くのは面倒だし」
「イ・ソンジュンともあろう人が、いつからそんなにものぐさになったのよ」
「さあ。きみのせいだろう、きっと」

ソンジュンはそう言うと、ユニの腰に腕を回し、チマのお腹のあたりに頬ずりするようにして顔を埋めてしまった。
そういえばそろそろお昼時だし、お腹が鳴っちゃったりしたら嫌だなあとユニは思ったりもしたのだが。
目を瞑って、子供のようにそうしている彼がとても幸せそうで、見ていると知らず、笑顔になる。

───まぁ、いっか。

ユニは気を取り直して、また耳掻きを始めた。
よく考えたら、こんな間近で、彼の襟足の後れ毛や、頬の小さなほくろや、上向いた睫毛や……そういう、ユニの好きな彼のひとつひとつを、こんな明るいところでじっくり観察することのできる機会なんて、そうそうあるものではない。

「気持ちいい?」

尋ねてみたが、返事はない。
ソンジュンはいつの間にか、ユニの膝の上で静かな寝息をたてていた。
ユニは呆れて、つい笑ってしまう。

(せっかく二人でいるのに、寝ちゃうのは一番もったいないって気がするんだけど)

ユニは指の背でソンジュンの頬をそっと撫でると、身を屈め、無防備なその耳元に唇を落とした。
夢の中にいるのであろう彼は、目を閉じたまま にっこりと微笑んで、ユニの腰をぎゅっと抱き締めた。

下女が、そろそろ昼餉の支度を始めたのだろう。味噌の焼ける香ばしい匂いが漂ってきた。
日差しは明るく、膝の上のソンジュンの重みが心地良い。


そんな、なんでもない昼下がりだった。







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2013/09/16 Mon. 01:33 [edit]

category: 休日

thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

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コメント

Re: 48ママさま

わざわざコメありがとうございます(^^)
ヤマもオチもない話ではありますが(笑)ほっこりしていただけましたなら嬉しいデス。
ワタクシもゆちょんに膝枕してあげたいー。寝心地はいいと思うんだよな……お肉のせいで(爆)

あまる #- | URL
2014/05/27 01:34 | edit

心、ふんわか(O^^o)

あまる様
 ふと思い立って、「休日」をひさびさに読み返しました。あ~っ、あったかい❤
こういうの、大好き(o^^o)  幸せって、こういうものですよねえ・・・。
と、これだけ言いたくて。

48ママ #- | URL
2014/05/25 21:51 | edit

Re: あらちゃんさま

> 本編ではこれから辛い展開だから、がんばってね的に二人にご褒美先渡し?

二人にというより、書いてる自分にかもしれないです(爆)
もー今のとこ辛くて辛くて。イチャあまでも書かないとテンションだだ下がりですワ(泣き言)

その夢というのは、例のお正月に見たとゆうアレですか?
いやいやソレは、「溜まってる妄想はとっとと吐き出してしまいなさ~い」という煩悩の神様からのお告げだったのですヨ!(笑)
そのお陰でワタクシもあらちゃんさんちのバリ可愛いソンジュンに出会えたので、遠い九州から煩悩神様に感謝の祈りを捧げますm(_ _)m

あまる #- | URL
2013/09/19 03:11 | edit

Re: ねーさま

なんでそんな回りくどい言い方を(^^ゞってとこ、ありますよねぇ、彼は。
面倒臭い男ですがそこがまた可愛くてならんのです(爆)

実は本編が辛くて進まなくなってるので(またかよ)逃げの番外編です。
ユニが指輪外しちゃったのをソンジュンが知るあたり。ぐあ~(T_T)

あまる #- | URL
2013/09/19 02:56 | edit

可愛い~

>尋ねてみたが、返事はない。
ソンジュンはいつの間にか、ユニの膝の上で静かな寝息をたてていた。

見えます!私にもその可愛い寝顔が!こういう風に無防備に身を預けてくれるのって、ホントうれしいですよね。可愛いすぎる・・・。読んでいてなんとなく彼の頭の重さまで感じてしまう。ユニ幸せ。
本編ではこれから辛い展開だから、がんばってね的に二人にご褒美先渡し?
ずいぶん前にこういう夢を見たことを思い出して、個人的には倍うれしいです!(楽屋で寝てしまったユチョン。ソンジュンじゃないけど。)・・・あれはてんちか堂を発見する直前だったような。あの夢を見てからうれしいことがいっぱいあった~という吉兆だった。
「休日」も吉兆かしら?

あらちゃん #- | URL
2013/09/19 00:34 | edit

素敵

ソンジュンの素直じゃない持って行き方が、いかにもな感じ(笑)
あまるさま、さすがです。
また番外編を書いていただけると嬉しいですv-238

ねー #- | URL
2013/09/18 02:58 | edit

Re: ク**ムパ**さま

新婚さんですからね~(*・ω・*)
しかも男装中のユニには気を遣いどおしだったと思うので、反動で二人のときはとにかくイチャイチャべたべたしたい甘えたさんなソンジュンになるんじゃーないかと妄想中です(笑)

こちらこそいつもコメントありがとうございます~
読者様のコメントはワタクシにとってリ○インかはたまた○ポDのようなものですので、一言でもいただけると元気が出ます(^^)
今後ともよろしく~っていうとなんか強要してるみたいですが(笑)お気軽に声かけてやってくださいまし。

あまる #- | URL
2013/09/18 00:31 | edit

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

# | 
2013/09/17 01:50 | edit

Re: ゆうゆうさま

ユニと一緒だとツンデレキャラだということをうっかり忘れそうになりますねー(^^ゞ
普段ユニに転がされてばっかりなので、ソンジュンが主導権を握る方法はもはや駄々こねるくらいしか!

あまる #- | URL
2013/09/17 01:30 | edit

Re: ちびけんさま

ご無沙汰ですー(^^)ご訪問ありがとうございます!

膝枕&耳掃除の次はどんな野望を抱いているのか……
時代劇じゃなかったら裸エプロンとかイロイロ思いつくんですけどねー(爆)

エロなソンジュンはユチョンの顔以外思い浮かばないです(笑)

あまる #- | URL
2013/09/17 00:58 | edit

うわぁ!ソンジュンかわいい❤❤❤
普段はクールなのにユニと二人きりだと誰よりも駄々っ子になるソンジュンたまらんですよぉ
二人の幸せな空気が伝わってきてほっこりしました(*^^*)
いつも素敵なお話ありがとうございます♪

ゆうゆう #- | URL
2013/09/16 18:55 | edit

うはっ❤

あまるさん こんにちは!

お久しぶりです。
いやん、このソンジュンの密かなる野望(笑)
ツンと澄ました顔でユニと僕は一緒に休日を過ごすべきだと主張して
耳掃除してもらっている顔は・・どうやっても可愛いユチョンになってくる!!

>ユニの腰に腕を回し、チマのお腹のあたりに頬ずりするようにして・・
私も耳掃除してあげたい!!(きっとお腹の肉が邪魔するけど・爆)
ソンジュンとユチョンの二人を妄想できて二度美味しい( ̄ー ̄)ニヤリ
そんなお話をありがとうございました。

ちびけん #- | URL
2013/09/16 11:47 | edit

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