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水月 7 

初恋の人に再会しました。(*ノェノ)キャー
つっても二次元の人ですが(笑)ありがとうBOOK OFF オンライン!

トシがバレるのを承知の上で告白しますが、あまるの初恋の人とは、何を隠そう上原きみ子の漫画「マリーベル」のヒロインの初恋の人、ロベールなのでした(爆)
正真正銘の王子様キャラです。いやもう、流石にウン十年も経ってるし、今読んだらレアンドルかサン・ジュストあたりにハマるんじゃないかと危惧してたんですが、いらん心配でした。
あの黒髪王子に萌え。フリフリブラウス、ボウタイ万歳。
子供の頃の記憶というか、刷り込みというか、やっぱキョーレツなのだわと感じた次第です。

そんなわけで18世紀フランスから李氏朝鮮時代に舞い戻っての番外編、更新です(^^ゞ
下のリンクからどうぞ~。
***************************************


童女を従え、回廊を歩くほっそりとした後ろ姿には、苦もなく追いつくことができた。

「待って!」

ユニが声を掛けると、彼女は振り向き、静かに会釈した。

「その……申し訳ない。ぼくの友人が、貴女に失礼なことを……代わりに謝ります」

スウォルはかぶりを振って、微笑んだ。

「わたくしが、不躾だったのです。ご友人の、若様を見る目に嫉妬してつい、大人げないことをしてしまいました」
「え……?」

ユニが訊き返すと、スウォルは身を屈め、傍らの童女に何やら囁いた。童女は頷き、盆を抱えてぱたぱたと回廊の奥へと行ってしまった。

「今宵は月が美しゅうございます。あちらで少し、お話させていただいても?」

スウォルはそう言って、ユニを回廊の階(きざはし)へといざなった。
少し下りたその先には、小さな庭園が設えられてあり、石積みの塀に沿って植えられた笹竹が、夜風にさやさやと音をたてていた。

振り仰ぐと、笹の葉の間から霞にけぶるような朧月が見え、ユニはちょっと首を傾げた。
煌々と夜空を照らす満月が出ているものと思っていたのに、あのぼんやりとした月が、美しい?

くす、と小さな笑い声が聞こえた。

「若様は、御心の内を本当に素直にお見せになるのですね」

半歩ほど後ろにいたスウォルを振り向き、ユニはなんとなくきまりの悪い笑みを浮かべた。

「あ、いやその……ちょっと、不思議に思っただけで」
「かまいませんわ。普通は、秋月のような冴えた月を愛でるものですから」

スウォルはそう言うと、ユニの隣で淡い光を放つ月を見上げた。

「でもわたくしは、あの月を美しいと感じます。優しく儚げで、温かい色をしていて……。どこか、女性的でしょう?」

言われてみればそうかもしれない、とユニは思った。
潤んだように見えるのはきっと、空が落とすはずだった雨をみんなその身に引き受けてしまったせいだ。
何故だか、そんな気がした。

「絵は、どこで覚えたの?」
「亡くなった父が、図画署の画員をしておりましたので……。絵を描くことは、わたくしにとっては父との遊びのようなものでした」

そっか、とユニは微笑んだ。

「ぼくと同じだね。父が生きていた頃はそんなこと、思いもしなかったけれど……小さい頃、あんなに必死になって本を読んだり書を写したりしてたのは、そうすれば少しでも父に近づけると思ってたからなんじゃないかって、このごろよく思うんだ。今のぼくが、そうだから」
「───それだけでは、ないでしょう?」
「え?」

このほの暗さの中でもそうとわかる、強い眼差しがユニを見ていた。

「困難を困難とも思わなかった。あの頃のわたくしは、父への思慕だけでは、あのような情熱を抱き続けることはできなかったでしょう。それは若様も、きっと同じはずです」
「スウォル、貴女は……」

姐さん、と遠慮がちな声が彼女を呼んだ。いつの間にか、先程の童女が一本の細長い木箱を手に暗がりに立っていた。
スウォルがありがとう、と言って木箱を受け取ると、童女は編んだ下げ髪を背中でぴょんと跳ねさせて、また回廊の方へと駆けていった。
スウォルはユニの前に木箱を捧げ持つようにして、言った。

「若様に差し上げたいと思ってましたの。どうぞお持ちください」
「これは?」
「あの日、あなた様がご覧になっていた蕙園の掛け軸ですわ」

ええっ、とユニは両目を見開いた。流行絵師の蕙園の絵といえば、決して安いものではないはずだ。

「そ、そんなの、貰うわけにはいかないよ」
「お気に召したのではなかったのでしょうか。まあ……わたくしとしたことが、とんだお恥ずかしい真似を」

スウォルがあまりに悲しそうに面を伏せたので、ユニは更に慌てた。

「いやっ、そういうわけじゃなくて。会ったばかりの貴女から、貰う理由が……」
「理由なら、もうご存知かと思っておりましたけれど」

唇が、また綺麗な弧を描く。弓のように、三日月のように。
その唇に、魅入られてしまったのかもしれない。ユニは一瞬、ぼうっとしてしまった。

「以前、筆洞で手紙をくれたのは、やっぱり貴女だったの?あの、“相思夢”の……」

小さく頷いて、スウォルは言った。

「お会いしたのはあの時が初めてでしたけれど、わたくしは、ずっと前からあなた様を存じておりました。親臨試〈チルリムシ〉の、あのときから……」

親臨試───王の前で科挙の試験を受け、寿命の縮む思いをしたあのときだ。でも妓生の彼女がどうしてあの場に?

混乱しているユニの鼻先に、ふいに、沈丁花の香りが漂った。気付くと、スウォルの美しい顔が間近にあった。

「あのときにはもう、わたくしはあなた様に心惹かれていたのかもしれませんわね───」

白く細い指が、ユニの首筋に触れた。頬に感じる、柔らかな温もり。それは、スウォルの唇だ。あの、三日月のような……。

周囲の景色が、瞬時に遠のいた。
ただ、風にそよぐ笹の葉音だけが、ユニの耳元にさらさらと響いていた。


「キム・ユンシク!」

はっとして、ユニはスウォルから離れた。
見ると、楼閣と楼閣を結ぶ橋のように渡された回廊に、人影があった。
背後の灯火と、こちらが暗いせいで表情まではわからない。
だがそこに立ち尽くしている輪郭は間違いなく───イ・ソンジュンだった。





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2013/02/26 Tue. 22:06 [edit]

category: 水月

thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

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コメント

Re: ちびたさま

試験とレポートは終わったのかな?お疲れさま~(^^)
今は懐かしの漫画が文庫本で結構出てるので、ついつい大人買いしちゃうんですよね。
上原きみ子は『少女漫画の金字塔』と帯にデカデカと書いてありましたが、まさしくそうだなぁと(笑)
ロリィの青春とか炎のロマンスとか。いやもう名作揃い。
イカン。またBOOK OFF覗いてしまいそうだ……(^^ゞ

あまる #- | URL
2013/03/04 01:57 | edit

Re: あらちゃんさま

ですね~。ワタシもポーとか風と木の詩とかあのへんは実は近所に住んでた従姉が持ってて、その影響で読んでたんですわ。多分同級生でそんなの読んでる子はいなかったような。マセガキだったのね(^^ゞ
希林ばーちゃんはアレやってた当時まだ30代前半だったというショーゲキの事実……(笑)

あまる #- | URL
2013/03/04 01:08 | edit

ああー!そうこうしているうちに新しい展開と面白そうな皆様の書き込みがー!
私も皆様の書き込み楽しみにしてます。
だって、すごーく良くわかるんだもん(爆!)

少尉も光源氏もマリーベルもポーの一族も全部リアルタイムで読んでましたわ(年ばれるちゅうの)

そういう私の王子様は名香智子せんせーの美女姫でしたわ。
フランス人クォータのゴージャスかつちょっとぶっとんだ双子がたまらなく素敵でしたわー
あまりにも現実ばなれしすぎた設定と画力でしたが、あれくらい離れてた方がどっぷりはまれるわ!と生意気な事を考えていた子供でした。

ちなみに私は上原きみ子せんせーの作品では『ロリィの青春』が好きでした。
白馬に乗った王子様とその王子様と戦うお姫様(うふ♪) 新鮮だったわー
あ、そういえばユニっこも王子様と張り合うお姫様だわ。
あの頃から戦うお姫様がすきだったのかー。
今回のお姫様もやきもち王子様のやきもちと戦ってますなー。
王子様のライバルが美人のお姫様ってところが・・・orz
そしてできるお姫様にちょびっと負ける王子様ってところが、ユチョ・ソンジュンらしくていいわあ(馬鹿)

ちびた #- | URL
2013/03/03 13:56 | edit

聖司くんや少尉まで出てしまいましたね♪

ああ~とうとう聖司くんや少尉まで出てしまいました~もちろん持っています♪
私が今も昔も持っていないのはキャンディとマリーベル。だって2つとも連載時に雑誌で読んでましたから(爆)あ、ベルばらも。あの頃ベルばらは大人っぽくて難しかった記憶があります(笑)ポーの一族だってあの頃は難しかったです。最初にメリーベルと銀のばらを読んだときはちょっと訳わからなかった。
私はたぶんあの頃からあんまり成長してません。友だちには老人ホームに行っても「ジュリィ~」って樹木希林のばあちゃんのようなことをやっている人、と言われます。それが何か?

さわやかさの欠片もなくなっちゃうほどのソンジュンくん、見たい~~~~(ばあちゃん入ってます)

あらちゃん #- | URL
2013/03/02 01:08 | edit

ああ、そうそう!

少尉も輝かしい初恋の君だわ!

と今まですっかりと忘れておりましたが・・・汗

snowwhite #bSUw9.7Y | URL
2013/03/01 06:26 | edit

Re: ともさま

おお、ついに原作に手を出しましたか!(笑)
アレはビジュアルをドラマ変換して読むとまた格別ですよー。
ドラマよりかなりエロ度増してますから。ムフ。

あまる #- | URL
2013/03/01 03:03 | edit

Re: あらちゃんさま

同世代のニオイをひしひしと感じてワタシも嬉しいです(笑)
にしても、なかなか進展しなくてイライラさせられてた記憶しかないジョーとフランソワーズ。
結局どーなったんだろうあの二人。

あまる #- | URL
2013/03/01 02:59 | edit

Re: snowwhiteさま

早く本編も書かなきゃあ~とは思っているのですが。申し訳ないです。
とりあえず溜まってるものを吐き出して落ち着いたら、本編もガツガツ書けるんじゃーないかと思いますのでしばしお待ちくだされ~(^^ゞ

> わたしの初恋は「あさきゆめみし」の光源氏かも笑←ませたガキ

皆さんそれぞれ思い入れ深いキャラがいらっさるようでワタシも楽しいです(^^)
あさきゆめみしは私もあらちゃんさんと同じく紫の上に感情移入しちゃって、光君にはちょっとイラッとしてた覚えが(笑)大和和紀つながりでいえばやっぱ「はいからさんが通る」の少尉ですな(^^)

あまる #- | URL
2013/03/01 02:50 | edit

Re: ともさま

> それとも女性と知っていて同志というか、女性だとしても情が芽生えてるのかしら??ウフっ

ウフッ。どうでしょね~。
男同士のライバル関係だと、殴り合いの大喧嘩のあと笑い合ってサワヤカにあいつを幸せにしないと俺が承知しないぞとかなんとか言いつつ心で涙、みたいな結末ですが(笑)
果たしてそのライバルが女だった場合、ソンジュンのことだからきっとサワヤカさの欠片もないネチネチした争い方をするんだろうな、と。お話の動機はほとんどソレといっても過言ではありません(爆)

ちなみにオスカル様はあまるも大好きでした(^^)
どっちかというとワタシは昔から貴公子に弱いようです。
別にほんとに王子だったり大金持ちである必要はないのですが、普段ヤンチャなヤツが実は花育ててたりピアノやバイオリンをさらっと弾けちゃったりじーちゃんに頭上がんなかったり(笑)するともうそれだけで王子。
「耳をすませば」の天沢聖司とか、「家なき子レミ」のマチアとか。たまらんです。

あまる #- | URL
2013/03/01 02:36 | edit

Re: あらちゃんさま

>後々まで言われそうですね(爆)

ネチネチネチネチ言われるんだろうな、きっとな……(^^ゞ
ああでもそのウザさが好き。←ほとんどビョーキです

ワタクシも不純な大人にはなりましたが、ロベールには今読み返してもやっぱし同じ場面できゅんとしてしまって、我ながら驚きました。ワタシが全く成長してないのか、それとも上原きみ子が凄いのか。
きっと後者です。そうに違いない。うん(爆)

あまる #- | URL
2013/03/01 01:50 | edit

私もです!

みなさんのコメントも楽しみです!
成均館初心者としても為になりますし♪

実は、原作も読みたくなり上巻を購入しました!
今から読書です♡
仕事に子育てもあり、なかなか読書に時間が取れないけれどじわじわ読み進むのも楽しいかな(๑´▿`๑)♫

とも #- | URL
2013/02/28 09:56 | edit

皆さんのコメントもすごく楽しみです

ちなみに全員大好きです!ベルばらとキャンディ以外今も持ってます~。
「あさきゆめみし」は奇妙なことに、苦しみに同化して紫の上などの女性キャラが好きです。たとえばサイボーグ009でも003がお気に入り。もしかしたら優柔不断な感じの男に我慢がならんのかもしれません。(プレイボーイは好き)
まっすぐユニを見ているソンジュン、見守るジェシン、全部わかってるヨンハ、ほんと彼らはいいキャラですよね~。3人とも大好きで、3人が絡むシーンはものすごく楽しみです。

あまる様なにとぞよろしくお願いします♪

あらちゃん #- | URL
2013/02/28 02:31 | edit

こんばんわ☆

早く本編を~と思っていたのですが、ここにきて面白くなりました!
ソンジュンが怒るところを想像すると悶えます。笑

わたしの初恋は「あさきゆめみし」の光源氏かも笑←ませたガキ
もしくは「ベルバラ」のフェルゼンかしら~

いやーなんだかドキドキしてきたわ
色々な意味で。
楽しみに続きを待っています~

snowwhite #bSUw9.7Y | URL
2013/02/27 19:35 | edit

更新お疲れ様です♪

スウォルは、ユニの正体をわかっているのかと思っていたけど違うのかな??
それとも女性と知っていて同志というか、女性だとしても情が芽生えてるのかしら??ウフっ

朧月と美女二人、いや美男美女?絵になりますね。。。ホゥっ♡と、ため息でます。

私の二次元の初恋。。。キャンディ・キャンディのテリーかベルバラのオスカル(女だけど(笑))か、トキメキトゥナイトの真壁俊か。。。
いずれにせよ、ちょいワルだったり、豪快な性格だったりするキャラに弱いですね(笑)


とも #- | URL
2013/02/27 10:04 | edit

ス、スウォルたら何を!

きゃ~ユニッ、ソンジュン走ってきちゃうよ~~
後々まで言われそうですね(爆)

初恋ってなんかいいですね。私はこれが私の初恋だっていうキャラ(キャラなのはたしか 笑)がだれだったか、今ではよく憶えていません。明けても暮れても騒いでいたはずなのですが、トリトンか、もしかしたら不動明かな?
そんな純粋に彼らに寄せた想いはいつの間にやらどこかに。
いまや死んだ後も嫁の足に踏まれたいというお爺ちゃんの日記に爆笑している不純な大人に成り下がってしまった・・・時の経過には驚くばかりです。
そんな不純な私から見ると、ソンジュンはもっと暴走しても許せますです。

あらちゃん #- | URL
2013/02/27 01:28 | edit

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