スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

--/--/-- --. --:-- [edit]

category: スポンサー広告

cm --  tb --  

第十二話 2 秋霖 

bandicam 2012-11-12 02-30-16-166
***********************************************

本格的に降りだした雨が、ユニの笠をうるさく叩いた。
隣を歩くソンジュンは既に全身ずぶ濡れだ。笠も今更なのだろう、手にだらんと下げている。
まるで濡れしょぼたれた犬がそうなるみたいに、ソンジュンが一回り小さく見えた。
ついさっきまで腹を立てていたのはユニの方だったのに、彼のそんな姿を見ていると何か自分の方が酷く悪いことをしたような気分になってくる。
(実際、事故とはいえ、ユニがソンジュンを水の中に突き飛ばした格好になったわけだから、何もしてないとは言い難いのだが)

きまりの悪さを胡麻化すように、ユニは口を尖らせて、言った。

「放せって言ったらすぐに放せよ。そしたら、そこまで濡れずに済んだのに」

ソンジュンは一瞬、反論する素振りを見せたが、それは言葉にならず、代わりに盛大なくしゃみをした。

「ちょっと濡れたくらいで大袈裟だな。───男のくせに」

そう言う間にも、ソンジュンのくしゃみは止まらない。
雨はますます激しくなるばかりだ。ユニはたまらず、ソンジュンの手を取ると天幕の方へと駆け出した。

風に煽られたのか、そこにあったはずの天幕は倒れて泥にまみれ、酷い有様になっていた。
きれいに飾られていた花は、花器ごと地面に投げ出されて、無残に雨に打たれている。
とにかくこの大雨をしのげる場所を作らなければと、ユニは横倒しになっていた支柱を抱え上げた。
が、水を含んだ天幕は意外に重く、こっちが足をすくわれそうになる。
踏ん張りが利かず、危うく倒れるところだったユニの身体を、咄嗟に抱き留める腕があった。
ソンジュンだった。

彼は黙って、ユニの手から支柱を取り上げると、地面に突き立てた。
縄を張り、重しの石に結びつける。縄を引っ張って支柱が倒れないことを確認すると、彼は二本目に取り掛かった。ユニが手伝おうとするが、彼はその手を遮り、言った。

「じっとしていろ。君がいると、却って邪魔だ」

ユニは何も言えず、おとなしくソンジュンから離れた。
降りしきる雨の中、慣れた手つきで てきぱきと作業をこなしていく彼の姿には、さっきまでの潮垂れた様子は既になかった。
左議政のお坊ちゃんが、一体何処でこんなことを覚えたのだろう。
不思議に思っているうちに、天幕はすっかり元の形に修復され、気づいたときには、ユニはソンジュンの手によって天幕の中に押し込まれていた。

いつの間にか陽は落ち、天幕の中はいっそう暗かった。
ソンジュンは、足元に倒れていた行灯を起こし、火を入れ始めた。この暗さでも、薄布を背に影絵のように浮かび上がるソンジュンの横顔の輪郭はかろうじて見てとれた。
彼の広い肩幅や、吐く息の白さも。

女は、力ではどうしたって男には敵わない。
それまで悔しさしか感じたことのなかったその事実が、今のユニには何故か嬉しかった。
石を打つ音が止んだ。やがて、ぼうっと灯った橙色の光に照らされたソンジュンの横顔が、今度ははっきりとユニの目に映る。
長い睫毛が瞬いて、その下の瞳が、ふとユニの方を見た。
ユニはそこでやっと、暗いのをいいことに自分がじっと彼に見入ってしまっていたことに気づいた。
少し慌てて、彼女は視線を逸らした。


*   *   *


「いっそ私が、代わりに島に閉じ込められればよかったのに……」

雨を避けて入った、街道筋の茶屋。ヒョウンはまだ涙の乾いていない顔で、ぽつりと呟いた。
向かいに座るヨンハは、唇の傷を庇いながら酒を喉に流し込むと、言った。

「あんな融通の利かない頑固者が、そんなに好き?」

ヒョウンはそれには答えず、卓の上に組み合わせた両手をぎゅっと絞るように握り締めた。

「何もかも、私が悪いんです。ソンジュン様に振り向いて欲しくて、欲張ってしまったんだわ。ソンジュン様が私のもとに来てくださるなら、いつまでだって待ち続けられる……そう、思ってたのに」

ぽろりと、彼女は涙をこぼした。
居心地の悪い気分で、ヨンハはまた杯を口に運ぶ。

───自分が楽しけりゃ、他人はどうだっていいんだろ?

ジェシンの指摘は、ほぼ当たっている。開き直るわけではないが、ヨンハは自覚していた。
正確に言うと、自分と、自分にとって大事な人間以外は、はっきり言ってどうでもいい。
自分のせいで傷つこうがどうなろうが、別に興味はなかった。

今回のこともそうだった。
相手の気持ちどころか、自分の気持ちにすら気付いておらず、端で見ているとじりじりする中二房の連中に、ヒョウンという火種を投げ込んだらどうなるか見ものだと思った。それだけだ。

原因は最早明白だが、このところ見るたびに面やつれしているソンジュンが妙に可愛くて、途中で計画変更してしまったのはまあ、多少悪戯が過ぎたかもしれない。
ユンシクが女だと知りながら、この自分にすら隠そうとするジェシンのよそよそしさが気に入らず、少し虐めてやりたかったというのも、ある。
正直言って、芙蓉花のことなど全く頭になかった。

しかし。

「きっと、罰があたったの」

ヨンハに恨み言のひとつも言わず、小さく震えながら涙にくれるヒョウンを目の前にすると、思ったりもするのだ。
どうやら自分にも人並みに、罪悪感というものを感じる心はあったらしい、と。
案外、あの中二房の連中に影響され、振り回されているのは自分の方かもしれなかった。

ヨンハは、かたかた震えているヒョウンの手に匙を握らせると、粥の入った椀を彼女の前に押し遣った。

「食べろよ。身体が温まる」

ヒョウンが潤んだ大きな瞳で、ヨンハを見返した。その視線をなんとなく避けるように、ヨンハは横を向いて盃に酒を注いだ。






*****************************************

あまるですどうもこんにちわ。
始まりましたねー。ゆちょの新ドラマ(^^)
ヒロイン、ウネちゃんだし、ゆちょってば刑事なんてゆーソソられる役柄だし(髪型コボですが(笑)
かなり惹かれるモノはあったんですが、今回はリアルタイム視聴は諦めました(^^ゞ
地下のオクセジャ放置しっぱなしだしなー。(自業自得とも言う……)

前回はラブコメだったからまだどうにかなったんですが、シリアスだと言葉よくわかんないままぼんやり見ちゃうと、途中で萎えそうな気がするんですわ。
ユチョのドラマはやっぱ最後まで見たいのデス。←乙女?

というわけで、今回はこっちでの放送をおとなしく待つことにします。
なんだかんだ今めっさ早いもんね~韓国ドラマの日本上陸(^^ゞ




↓楽しんでいただけたらポチっとお願いします
にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
スポンサーサイト
web拍手 by FC2

2012/11/12 Mon. 03:09 [edit]

category: 第十二話

thread: 二次創作:小説 - janre: 小説・文学

cm 0  tb 0 

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://amaru0112.blog.fc2.com/tb.php/143-fd54228d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

2017-10
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。